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Episode01
自治体の健康管理業務を支えているのが、当社の自治体プロジェクト健康管理チームである。このチームでは、住民健診・母子保健業務・予防接種などの情報を管理し、保健師の方々が地域の健康を効率良く促進できるようなシステムを提供している。自治体の業務は法律に準拠するものが多い中で、健康管理業務は自治体ごとに色が異なる部分も多く、各自治体の特色に合わせたシステムのカスタマイズが必要である。当社が主に扱っている「健康かるて」と呼ばれる地域健康支援システムは35を超える自治体で導入され、地域の健康を支え続けている。
Episode02
2020年、世界を襲った新型コロナウイルス感染症(COVID-19)。当社としては、自主的なマスクの着用、時差出勤や作業場所の分散など、感染症拡大防止に取り組んだ。そして、健康管理チームの業務も急激な変化を迎えた。
同年下半期、厚生労働省から自治体向けにワクチン接種事業の推進が指示される中、健康管理チームは「健康かるて」に接種券出力機能や接種結果管理機能を追加する作業に着手した。通常業務との両立だけでも大変であったが、さらに新型コロナウイルス関連事業開始を機に自治体からの新規導入の要望も増え、忙しい日々を送っていた。
Episode03
2022年初頭、初回ワクチン接種に向けた接種券の作成がピークを迎えた。当社が担当していたのは、「健康かるて」のシステム上で印刷用のPDFデータを作成し、アウトソーシング先の印刷業者へ回付する作業。実際に接種券を作成するにあたっては、デザインや接種対象者の条件、希望納品日などの様々な要件が自治体ごとに異なり、そのような条件下で短期間に多くの自治体に接種券を納品する必要があったため、印刷業者とのスケジュール等の擦り合わせは綿密に行った。仕事を請け負う以上、契約した納品日を守るのは当然のことであるが、当時の健康管理チームにとってアウトソーシング自体が初めての試みであったため、印刷業者とどのような内容について打ち合わせをすれば良いかや、お客様にヒアリングする内容に不足がないように要件項目を精査するためのノウハウなどが不足していた。そういった課題に対しては同プロジェクト内でアウトソーシング業務の経験があるチームの上位者にもアドバイスしてもらい、何とか乗り越えることができた。今まで担当していたシステムとは違い、接種券は住民の手元に直接届くため、もし何かミスがあれば住民に直接影響が出るという責任の重さを日々感じながら、慎重に対応を進めた。
Episode04
対応を進める中で、納期の前倒しや接種券のデザイン変更など様々な追加要望があったが、全ての要望に対応することは難しく、アウトソーシング先の印刷業者とも連携をとりながら、対応可否を整理して進めるのが非常に苦労した。この期間、多くの関係者とやり取りをしていたため、決定事項を文書化するなど基本を徹底し、認識の齟齬を防ぐよう工夫しながら着実に進めた。決して派手な仕事ではないが、何よりも正確性と丁寧さが求められた。2022年5月にはワクチン接種が開始され、無事住民の手元に届いたことを実感でき、メンバーはようやく一息つくことができた。
Episode05
当社の自治体プロジェクトではシステムだけでなく、お客様の業務に関わるトータルソリューションを提供することをモットーにしている。
その過程で、お客様との密接な関係を築き、直接対話する機会を持てることも社員のやりがいに繋がっている。現在、システムの提案は営業部門を通じて行っているが、健康管理チームの将来像として、法改正等の情報からどのようなサービスを提供するかをエンジニア部門自ら考えて、お客様や営業部門に提案できるような体制を目指している。このチームの取り組みは、今後も地域の健康を守る重要な支えとなるだろう。
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